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五人組前書

五人組前書 一三~一四条

史料

五人組前書13~14条

※無断転載禁止

解読文

旅懸ケ日柄茂相掛候儀者、村役人に可申達事

一 欠落者等有之節、其家元ハ不及申、一家申合不致等閑行衛相尋可申候、若其一族二而、不相済候ハヽ、組合同様相尋為致帰村利害為申聞家業出精候様、異見差加へ可申候、何分ニも無承引不行跡不得止事候ハヽ、不及慈悲帳外ニ御願可申上事

一 御法度之地二而、鉄砲之儀不及申雑(殺)生道具等所持仕候もの見附候ハヽ、捕置早速可申出事

前書之趣遂一承知奉畏候、小前末々迄具ニ可申聞御箇条之趣、急度相守農業出精仕、御年貢御上納之儀も御触日限無遅滞急度上納可仕候、若相違仕候者御座候ハヽ、当人ハ不及申上、(読み下し文はこちら

現代語訳

旅の日数がかかるときは、村役人に言って置くこと。

一 失踪した者等があった時は、その宗家は言うまでもなく一家が相談し、おざなりにせず行方を探し求めること。もしその一族で解決できなければ、五人組が同様に問いただし、村に帰らせ説き諭し、家業に精を出すよう忠告を付け加えること。

何を言っても承諾せず、行いがわるく、しかたがないのなら、慈悲に及ばず人別帳(戸籍)から名前を除くことを(村役人に)お願いすること。

一 御法度の地において鉄砲のことは言うまでものなく、殺生道具等を所持する者を見つけたならば、捕りおさえて早速報告すること。

前書の内容は、一つひとつ承知し、ひたすら恐れ入ること。水呑百姓まで含めて全員が詳しく聞き入れるべき条項の内容なので必ず守り、農業に精を出し年貢を上納することも、お触れの期限に遅れないよう必ず上納すること。

もし違反者がいたならば、本人は言うまでもなく…

解説

右ページ後ろ三~二行目の不行跡は「ぶぎょうせき」と読み、行動がよくないことの意味です。不得止事は、「やむことをえず」と読み、しかたがないの意味です。左ページ後ろから四行目の具二は「つぶさに」と読みます。

  

史料情報

  • 表題:五人組前書(板井村)
  • 年代:文政12丑. 3./出所:名主平兵衛外2名/宛所:黒川文助
  • 埼玉県立文書館所蔵 飯島家8
  • 当サイトは埼玉県立文書館から掲載許可を頂いてます。
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証文・手形など

五人組前書とは一~ニ条三~六条七~九条一〇~一二条/一三~一四条/連印差出人・宛名

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