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証文・手形など

江戸時代 アルコール依存の更生と顛末_文末

史料

済口証文文末_アルコール依存の更生と顛末

※無断転載禁止

解読文

原文

寛政十年正月/武州入間郡平山村 喜平次父・願人・伊平次、親類・又右衛門㊞、同五人組・権右衛門㊞、同しほ㊞、同五次郎㊞、同勘左衛門

右之通奉願上候処、少も相違無之候ニ付乍恐私共取次を以奉願上候間何卒 御慈悲を以願之通被 仰付候ハヽ私共一同二難有仕合二奉存候以上

同村当組頭・覚右衛門㊞、同村当名主・藤右衛門㊞/御地頭所様 御役人衆中様

現代語訳

寛政十年(1798)一月/武州入間郡平山村(埼玉県入間郡毛呂山町/旗本三枝氏知行所,一給)喜平次父・お願いした人・伊平次、親類・又右衛門㊞、同五人組・権右衛門㊞(以下略)

右の通りお願いしましたところ、少も間違いありませんので、恐れながら私どもが取次をもってお願いします。何卒御慈悲をもってこの願いの通りご命令いただければ私共一同、有り難き幸せに存じじます。以上

同村当組頭・覚右衛門㊞、同村当名主藤右衛門㊞/旗本三枝様 御役人の方々様

解説

史料は寛政八年七月の証文より一年半後の願書ということがわかります。繰り返しになりますが、古文書は本文よりまず文末をチェックしてください。手紙を差出人や日付を確認しないで、いきなり本文を読む人はいないという理屈です。

当文書は教室で取り上げ、このあと喜平次はどうなったの?と受講生より質問がありました。恐らく江戸に行ったかと思います。江戸には年貢を納められずを手放し、を追われた人や無宿者などが多くいました。

史料情報

  • 表題:乍恐願書を以奉申上候(喜平次帳外願)
  • 埼玉県立文書館所蔵 平山家3337
  • 当サイトは同館から掲載許可を頂いてます。
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証文・手形など

奉公人請状:たみ奉公ニ付 ,解説森重郎奉公ニ付1,2,3

済口証文:不義密通アルコール依存,更生と顛末,文末

金子証文:領収書無尽金 借入れ借用手形

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